「フラッシュをお切りください」というアナウンス

久しぶりに、ちょっと混み合う時間帯に上野のパンダを見に行ったら「カメラのフラッシュはお切りください」というアナウンスが復活していました。7月始めにはもっと静かだったような気がしますが、シンシンの出産前だったからかもしれません。そのアナウンスの何が悪いかというと、うるさいだけで効果がないことです。現地で見ていればわかりますが、フラッシュを光らせる人は、

  • 発光する設定になっているのに気づいていない
  • 発光禁止にする方法がわからない

のです。そういう人にフラッシュをオフにしろと言っても無駄だと、いつになったらわかってもらえるのか。
どうすればよいかは簡単です。上の2つの逆をすればよいのです。つまり、

  • 発光させた人に直接注意する
  • 発光禁止の設定方法を教えてあげる

です。これは私が思いついたことではなく、よその動物園(たとえば神戸の王子動物園)ではとっくにやっていることです。設定方法を教えることまで警備会社に頼めないというのであれば、カメラに詳しいボランティアを募集すればよいでしょう。ついでにパンダをうまく撮影するコツも教えてあげるとか。発光禁止にする方法がわからないので、せっかくカメラを持っていったのにパンダの写真を撮れなかったという人もいるかもしれないし。

前述の注意のしかたですが、神戸では係員が口頭で注意していました。香港海洋公園では、うちわのような形の板に英語と中国語でフラッシュ禁止と書いたものを係員が持っていて、フラッシュを光らせた客の目の前に差し出していました。フラッシュ禁止のイラストもついているので、英語も中国語も理解しない客でも意味は理解できます。
この板の裏面には、「お静かに」と英語と中国語で書かれていました。香港もマカオも、パンダ観覧エリアの入口に「場内で騒がないでください」という意味の注意書きがあります。なぜなら、大きな音は動物を驚かせるからです。実際に、奇声を上げた子供や手をたたいている中年男性が注意されていました。一方上野動物園では、「お静かに」どころか絶えず「フラッシュをお切りください」「間を空けないでください」だからなあ。以前、アナウンスのしかたがヒステリックだったときがあって、それに比べればマシにはなりましたが。