空いていてもアナウンスは相変わらずだった

今週は、平日朝にちょっと暇ができたので上野動物園のパンダを見に行ってきましたが、空いていても「フラッシュ撮影はご遠慮ください」というアナウンスは相変わらずでした。あそこでアナウンスしてもあまり効果がないと思っていることについては前に書きましたが、なぜ口頭で何度もフラッシュのことを言うのでしょうか。フラッシュ撮影禁止という掲示があちこちにあるのに、パンダの前に来るまでフラッシュ禁止に気づいていない客がいるとしたら、掲示のしかたが悪いのだと思います。
その掲示は、私の記憶ではジャイアントパンダ観覧エリアの入口と、展示室のガラスの上の壁と、屋外展示場のガラスの横の柱部分にあります。最初の2つは、なぜそのような目につきにくい方法にしたのか、非常に不思議です。ジャイアントパンダ観覧エリア全体に言えることですが、情報の掲示のしかたが全般的に下手だと思います。来園者の視点で、いつどのような情報が必要かを考えれば、あのような方法はとらないと思うのですが。観覧エリアの入口だったら、たとえば係員がフラッシュ禁止のマークのボードを人の目の高さで持っていれば、来園者は注目しますよ。
掲示に気付かない客にフラッシュ禁止を呼びかけるタイミングも、パンダの前では遅いでしょう。空いているときはよいのですが、混んでいるときは歩きながらの観覧になりますよね。何十分も行列していざパンダの前にきて写真を撮ろうとしたらフラッシュ禁止と言われてその場で設定をいじろうとしたら立ち止まるなと言われて結局パンダを見ることもできなかった、ということになりかねません。
ではいつ注意すればよいかというと、入園直後です。園内の地図やチラシが置いてあるところあたりに、嫌でも目に付くサイズのフラッシュ禁止マークの看板を立てて、「カメラをお持ちの方、フラッシュ設定はオフになっていますか?」と問いかければよいのです。オフにする方法がわからない客には、その場で教えればよいでしょう。うっかり光らせてしまう人の中には「フラッシュをオフにしたつもりだけど」という人もいると思うので、練習ができるエリアも作るとよろしいかと思います。フラッシュ禁止なのはパンダに限らないので、パンダを見ない人にも注意を喚起する必要がありますし。カメラメーカーや電器店に協賛を呼びかければ、どこかが応じてくれるのではないでしょうか。社会貢献をしていますというイメージアップにもなりますよ。
話がそれますが、フラッシュをオフにしてくださいと言ってもその場で設定できない人は結構いるようです。ふだん使っているカメラならば設定方法はわかるはずですが、「旅行に行くので娘からカメラ借りてきたわ」という高齢者に、フラッシュを切れと言っても自分ではどうしていいかわからないのがほとんどだと思います。フラッシュのマークがここに出てるでしょと言っても、老眼が進むとすぐにはわからないだろうし。カメラメーカーが、フラッシュの設定方法についてもっと工夫してくれるとよいのですが。
動物園の話に戻ると、素人目で見ても改善の余地はいくらでもあるのに、上野はなかなか変わらないように見えます。日本を代表する動物園と言われているので、もうちょっと何とかしてほしいものです。フラッシュ以外でも、見れば分かるレベルのことを絶えずアナウンスされるのにはうんざりです。