ワシントンDC 4日目

朝ご飯を食べてから荷物をまとめてチェックアウト。今回ワシントンDCには4泊するのですが、6月1日はOmni Shoreham Hotelが満室だったので別のホテルを予約しました。Omni Shoreham Hotel以外だったら4泊連続でとれるホテルがあったかもしれませんが、National Zooに歩いていけるというという利点は捨てがたかった。近さではMariott Wardman Parkのほうが上ですが、値段もちょっと上だし、こちらのホテルも6月1日は満室でした。
Omni ShorehamはExpress Checkoutが可能です。夜のうちに精算書が部屋に届いていたので、それに間違いがなければ部屋の電話から所定の操作をして、あとはカードキーをロビー階にある箱に入れるだけです。支払いはチェックインのときに提示したクレジットカードで行われます。どうもこのホテルで大きなイベントがあるらしく、ロビー階に受け付けデスクのようなものがあり、次々と人が集まっていました。部屋が予約できなかったのもそのイベントのせいかもしれません。
荷物をベルマンのところに預けてから、9時ごろNational Zooに行きました。まずPanda Cafeから屋外運動場を見下ろすと、3頭とも屋外に出てました。泰山は歩き回ったり食べたり。

パパ添添は倒木にもたれて休んでました。

月曜のせいか、人気のジャイアントパンダエリアも朝のうちはひっそりしてます。

美香はいつもの場所でだらんと頭を垂らして寝てました。しばらくしたら起きて、ゆっくり歩き回ってました。

泰山は時々金網越しに隣のママ美香のようすをうかがってました。

パンダたちはいくら見ていても飽きることがありませんが、せっかくワシントンDCに来たので、航空宇宙博物館に行くことにしました。数年前に、飛行機にまつわるいろいろな話を読む機会があり、ライト兄弟の飛行機のレプリカやリンドバーグの大西洋横断飛行を成し遂げた機体が展示されている博物館に行ってみたいと思っていたのです。
博物館の最寄り駅はメトロL'Enfant Plazaです。駅に着いて地上に出たものの、博物館がどちらの方向にあるのかさっぱりわかりません。地図ぐらい持ってくればよかった。ガイドブックは重いのでホテルに置きっぱなしにしてました。幸い、近くのバス停に付近の地図があったので、それを見て博物館に向かいました。しばらくするともう一つメトロの出口があったのですが、そっちから出ればよかったんですね。

国立航空宇宙博物館(http://www.nasm.si.edu/)の前にはバスが何台も停まっていました。さすが人気の博物館で、大勢の人が次々と入っていきます。入り口には荷物検査と金属探知機のチェックがあります。中に入るとさっそく宇宙船があります。その隣のギャラリーでは、Boeing 747の機首がどーんと突き出ているのが目を引きます。アメリカの旅客輸送の歴史をテーマとしたAmerica by Airhttp://www.nasm.si.edu/exhibitions/gal102/http://www.nasm.si.edu/exhibitions/gal102/americabyair/index.cfm)という展示の一部のようです。
お目当ての"Spirit of St. Louis"はどこにあるのかちょっと探し回ってしまいましたが、天井からつるされていました。Ryan NYP "Spirit of St. Louis"(http://collections.nasm.si.edu/code/emuseum.asp?style=single¤trecord=1&page=search&profile=objects&searchdesc=A19280021000&quicksearch=A19280021000&newvalues=1&newstyle=expanded&newcurrentrecord=1)は、1927年にリンドバーグが初の大西洋単独横断飛行を成し遂げたときの機体です。大西洋の上をただ飛べばいいってもんじゃなくて、目的地のパリにまっすぐ向かうために機上で絶えず飛行距離を計算しながらの33時間。海の上を延々と飛行して、陸地が見えたときはどれほどの感激を覚えたのでしょうか。

女性として初めて大西洋横断飛行やアメリカ大陸横断飛行を成し遂げたアメリア・イアハートのLockheed Vega(http://collections.nasm.si.edu/code/emuseum.asp?style=text¤trecord=171&page=collection&profile=objects&searchdesc=Aeronautics:%20Aircraft&newvalues=1&newstyle=single&newcurrentrecord=178)もありました。真紅の機体が美しい。

第一次世界大戦当時に軍パイロットの練習機として大量生産され、その後払い下げられた機体が曲技飛行ショーなどに活躍したCurtiss JN-4D Jennyも。

ライト兄弟1903年に初めて完成させた初の動力飛行機、1903 Wright Flyerのレプリカも展示されていました。周りには兄弟の生い立ちや、初飛行に至るまでのストーリーなどが掲示されていてなかなか興味深い展示室でした。兄弟の母親もあれこれ創意工夫をするのが得意な人で、その影響を受けたという記述もあったように思います。

お腹が空いたので、館内のカフェテリアに行ってみたのでしたがMcDonald'sぐらいしかありません。騒がしいし、なんか違うものを食べたい気分だったので外に出ることにしました。が、周囲に何があるかはさっぱりわかりません。歩いていると国会議事堂が見えてきました。National Mallを横断するとき、はるか向こうにワシントン記念塔(Washington Monument)が見えます。その向こうを飛んでいるのはワシントン・ナショナル空港に着陸する飛行機でしょうか。

しかし、いくら歩いても手頃なレストランが見あたりません。レストランがあっても入り口にメニューがないと入りづらいんですよね。1時間近くもふらふら歩きました。途中、10年前に来たときに泊まったホテル(Hotel Harrington)の前を通りました。そこの1階にもレストランがあるのですが、なんか今ひとつ。イタリアンぽいのが食べたかったのですが、ようやくM & S Grill(http://www.mccormickandschmicks.com/Locations/washington-dc/washington-dc/13streetnw/driving-directions.aspx)というレストランが見つかり、そこに入ってエビとホタテのスパイシーなソースのパスタを頼みました。白ワインもグラスで1杯。適当に安いのを頼んだら甘かった。ゴマの付いた大きなテーブルブレッドを1/4にカットしたのも出てきました。おいしかった。パスタはほんとにスパイシーでした。量も多いのでやはり完食は無理。隣のテーブルの人たちはdoggy bagを頼んで持ち帰っていたようですが。
食後はもう博物館に戻る気分ではなかったので、ホテルに行くことにした。もう少しじっくり見たかったなあ。後で思えば、アメリカのマックも一度ぐらいは食べておいてもよかったか。メトロに乗ってOmni Shoreham Hotelに戻り、荷物を受け取って次のホテルWindsor Park(http://www.windsorparkhotel.com/)に向かいました。距離は500mちょっとなのでタクシーに乗るのは気が引けるし、スーツケースを転がしていったのですが、キャスターが傷んでいるのでなかなか思うように進まず苦労しました。ホテルの規模は、ガイドブックによれば全43室とこぢんまりとしてます。フロントの人はとても感じがよかった。チェックインして鍵をもらってエレベーターに乗り、いざ部屋に入ろうと鍵穴に鍵を差しても回らない。今までいろんなホテルに泊まりましたが部屋に入れなかったのはあまり経験がありません。さんざんガチャガチャやってフロントに苦情を言いに行こうとしたそのとき、ドアノブにも鍵穴があるのが見えました。で、そこに差して回したらすんなり解錠。あーよかった。
部屋はOmni Shorehamに比べれば狭い。それはいいとして、窓がないんですよ。いや窓はあるんだけど、開けても壁しか見えない。だからまだ午後4時だというのに部屋の中が暗いのです。1泊だからいいけどこれが連泊だったら我慢ならないでしょうね。でも無線LANが無料なのは良いところです(Omni ShorehamはSelect Guestの会員ならば無料ですが、そうでなければ1日10ドルぐらいかかるはず)。
気を取り直して、午後5時ごろ再びNational Zooに向かいました。こんな時間でもまだ動物園が開いているのは素晴らしい。売店などはほとんど閉まってましたが。パンダたちは全員室内で寝てましたが、しばらくしたら起きて竹などを食べ始めました。午後5時半を回るころになると、お客さんはぐっと減るのでパンダ独占状態です。この日はもう一組パンダ好きらしいお客さんがいましたが。閉館時間が近づくと通路の照明も消されてしまいます。そして、戸締まりをする警備員さんが鍵をじゃらじゃら言わせながらやってきました。時計を見ながら6時ぎりぎりまで粘って、後ろ髪を引かれる思いでPanda Houseを後にしました。

そういえば航空宇宙博物館の案内所にあったgoSmithsonianという冊子の最後にNational Zoological Parkのページがあって、左上に泰山の写真と「Tai Shan, a giant panda, is a must-see.」というキャプションがありました。このページの記述によれば、National ZooのFujifilm Giant Panda Habitatは、パンダの生息地を模しているから岩や植物がたくさんあるんですね。木の陰になってパンダが見えにくいこともありますが、野生のパンダと同じように、あえて見つかりにくくしているのかもしれません。