日本人は言われないとマナーを守れないのか

数日前、MSNに“エレベーターの「お静かに」の貼紙は余計なお世話?”という記事へのリンクがあったので読んでみました。
http://nikkan-spa.jp/354873

ビルのエレベーターの中で「お静かに」という貼り紙を見たことはありませんが、言われないとマナーを守れないとしたら、「マナーのよさは日本の素晴らしい特徴の一つ」でも何でもないと思います。上野動物園でパンダを見ていても、相変わらず「ある程度ご覧になりましたら場所を他の人にお譲りください」などと言われます。「パンダを見に来る連中はそんなことも言われないと分からない子供ばかり」と思われているのでしょうか。それこそ余計なお世話ですよね。譲り合いが必要な場所は他にもありますが、言われなくても適当に譲り合ってますよ。たとえばホッキョクグマのところとか。
お願いだから静かに観覧させてほしいという意見を上野動物園に送ったこともありますが、どうやら、そんなことを気にしているのは私だけのようです。上野動物園の方針なのか警備会社のやり方なのかは知りませんが、時々、理解し難い指示が出されるんですよね。それでも皆さん、特に文句を言っているようすもありません。大雪が降った1月14日、餌の交換のためにパンダ2頭が引っ込んだとき、「屋根のあるところではなく運動場の前で待つように」と言われました。私の聞き間違いでなければ。鬼ですね。観覧エリアからあふれるほどの客がいたわけではないので、自由に待たせておけばよいと思うのですが。
あの、しょっちゅう誰かが叫んでいる環境は、外国人からはどう見えているのでしょうか。昨年秋に、中国・成都のパンダ繁育基地が、ジャイアントパンダの置かれている状況を世間にもっと知ってもらうためにPambassadorを新たに任命したそうですが、その活動の一つとしてGlobal Panda Conservation Tourというのがあります。このツアーでは、世界各地のパンダがいる動物園も訪問することになっていて、その中に東京も入っています。筋金入りのパンダ好きの3人が、あの光景をどう感じるだろうか。当然、他の動物園と比べられます。日本人は言われないと譲り合いもできないと思われたらどうしよう。私が案内するわけではありませんが。マナーではありませんが、「パンダの保護?何それ」状態もちょっと恥ずかしいかもしれません。